あらすじ
一の谷は海を挟んで接する大国ニザマの野望のために大きな危機に晒されていた。様々な方法を駆使して一の谷を混乱に陥れようとする勢力は遂に重鎮政治家に刺客を放つ。
高い塔の主にして図書館の魔女マツリカはその頭脳をもって暗殺を未然に防いで見せたのだが、次の凶刃は図書館の魔女にも及び……。
一の谷は海を挟んで接する大国ニザマの野望のために大きな危機に晒されていた。様々な方法を駆使して一の谷を混乱に陥れようとする勢力は遂に重鎮政治家に刺客を放つ。
高い塔の主にして図書館の魔女マツリカはその頭脳をもって暗殺を未然に防いで見せたのだが、次の凶刃は図書館の魔女にも及び……。
初恋だった。こんなにも人を好きになることは、この先一生ないだろうと思った。
高校二年の夏、渡成吾は葵透子に恋をした。
心臓の病で彼女が亡くなってから四年が経っても、彼の心は死んだままも同然だった。「交換日記」、二人を繋いだそのノートに成吾は堪らず言葉を綴る。返事などあるはずもないのに、その横の空白を埋めたのは忘れもしない、透子の文字だった。
ある鍛冶の山里で育った少年キリヒトは、王宮の命により史上最古の図書館である「高い塔」、そこの主マツリカに仕えることになる。余人の及ばない洞察力や深い知識を求めて、大陸中の賢者や学者、政治家達が彼女の助言を求めて止まない。そんな「高い塔の魔女」とまで畏れられる彼女はまだ年端もいかない少女であった。その上、多くの言語に精通していながら彼女は自分の声を持っていなかったのだ。
かつてビブリア古書堂の女店主、栞子さんに危害を加えた青年が今度は依頼者として再び姿を見せた。
そこでもう一つの特別な「晩年」の話が語られる。またしても裏がありそうな依頼と状況の中で、栞子さんと五浦大輔の二人は四十七年前のある事件の真実を追うことになる。
コンビニ強盗に失敗した伊藤は気が付くと見知らぬ島にいた。その島は江戸時代以降外界と断絶されていて、常識では考えられないような者ばかりが住んでいる。嘘しか言わない画家、殺しを許された男、未来を予知するカカシ。伊藤は信じられない様な光景に戸惑いながらも、一日を過ごす。そして翌日カカシが殺されていた。未来を予知できたはずなのにである。
「好き、だから付き合って」幼馴染の村瀬扶由香の突然の告白。戸惑いながらも高校二年生の大澤悠明は初恋の相手でもある村瀬扶由香と付き合うことにする。デート、文化祭実行委員、花火を経て仲を深めていた二人だったが、ある日突然扶由香が姿を消してしまう。悠明には思い出さなくてはいけないことが、扶由香には向き合わなくてはならない現実があって、その期限が二人には迫っていた。